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運動不足の大人が健康を維持できる運動量はどれくらい?

最近、朝起きた時から身体が重く感じたり、階段を上るだけで息が切れたりしませんか?
仕事が忙しいと「運動不足」という言葉は頭に浮かぶけれど、どれくらい危険なのか分からない・・という方も多いでしょう。
この記事では、運動不足が健康に与えるリスクをデータで明らかにし、忙しい人でも取り入れられる運動法や通勤を活かす工夫を紹介します。
運動不足の大人が参考にしたい運動量は?

「体が重い」「疲れやすい」と感じているけど、運動不足がどれくらいヤバいのか?はっきりした指標やデータで見たことがない――そんな不安を抱える人は多いです。
ここでは厚生労働省の「身体活動・運動ガイド2023」とWHOの最新指針をもとに、どれくらい運動すれば健康維持に十分なのか明示します。さらに、運動不足のままだとどんな病気にどのくらいかかりやすくなるかをデータで示し、「これは他人事ではない」と感じてもらえるようにします。
大人が運動不足が脱するために意識すべき運動量
以下は、厚生労働省が2023年に公表した「身体活動・運動ガイド2023」における成人(およそ18〜64歳)の推奨内容です。
厚生労働省・WHOの推奨運動量比較
年齢層 | 厚労省「身体活動基準2023」 | WHO推奨 | 日本人平均 |
---|---|---|---|
18~64歳 | 中強度の運動を週150分以上、または高強度を週75分以上 | 中強度の運動を週150~300分 | 約90分/週 |
65歳以上 | できる範囲で中強度を週150分以上 | 同上 | 約70分/週 |
補足すると、「中強度」とは少し息が弾む程度の運動(速歩き、自転車、軽いジョギングなど)を指します。
つまり「1日30分を週5回歩く」だけでも基準を満たせるのです。
歩数換算でいえば、約8,000歩/日が成人にとってわかりやすい目安になります。高齢者の場合は少し低めの目安(約6,000歩/日)とされています。 |
運動不足がもたらす具体的な健康リスクと発症率
運動不足のままでいると、次のようなリスクが高まります。
運動量と糖尿病リスク/肥満率の関係
「週150分以上の中強度運動を行うことで、糖尿病の発症リスクが約半減する」
世界保健機関(WHO)のガイドラインでは、中強度運動を週150〜300分行うことで糖尿病や心疾患の発症率を大きく下げられると報告されています。特に150分を境にリスクが約50%程度に低下し、300分ではさらに低下する傾向が見られます。
「歩数が8,000歩を超えると肥満率やBMIが有意に低下する」
国立健康・栄養研究所の調査によると、1日の歩数が5,000歩未満の人は肥満率が高く、8,000歩以上歩く人は肥満率が有意に低下する傾向があります。10,000歩に達するとさらにBMI平均値が下がり、生活習慣病リスクも低減することが確認されています。
時間がない・効果が見えないならどうすれば?
「週60分も歩いたり運動したりする時間が取れない…」「やっても体重に変化がないと意味ないように思えて続かない」という声もよくあります。ですが、以下の点を押さえれば改善可能です。
- 運動量を分割可能 → 60分を一気に行わなくても、10分ずつを6回に分けて行えば合計で十分な量になる
- 強度を少し工夫 → ゆっくり歩くよりも「速歩き」「坂を使う」「階段を増やす」などで心拍数を上げると、同じ時間でも効果が高くなる
- 筋力トレーニングも価値あり → 有酸素だけでなく筋力をコツコツ鍛えることで基礎代謝が上がり、長期的に疲れにくくなる
運動不足がもたらす健康リスクは「ぼんやりした不安」ではなく、明らかな数値で示せる事実です。今のあなたの生活スタイルを少し見直すことで、「寿命」だけでなく「健康寿命」をぐっと伸ばすことができます。
また、「運動しないといけないと分かっている」けど「なかなか運動の時間を設けることが難しい」という方も多いでしょう。「通勤でどれだけ運動できる?「ながら運動」に通勤を活かす方法」でも説明していますがそもそも通勤時間を運動と捉えるとわざわざ時間を確保する必要もありません。
運動不足の大人が続けられる具体的運動法と通勤活用法

「ジムに行く時間がどうしても取れない」「続かなくて結局やめてしまう」――こうした悩みは、特に仕事が忙しい人程強く感じるはずです。でも、無理に時間を確保するのではなく、生活の中で“隙間”を見つけて動くことが続く秘訣です。
ここからは、オフィス・休憩時間・帰宅後などにすぐできる運動メニューと、通勤を活かした運動習慣の紹介します。
運動不足な大人が隙間時間でできる運動メニュはこれ
こちらは、忙しい毎日でも取り入れやすい具体例です。「これなら自分でもできそう」と思えるものを選んでみてください。
場所 | 運動メニュー | 回数や時間 | 効果ポイント |
---|---|---|---|
オフィス・デスクで | かかと上げ→つま先立ち帰り(デスクの脇で) | 10〜15回×3セット/1日数回 | 下半身の血流改善、むくみ軽減に効果的 |
椅子に座っての腹筋意識で背筋伸ばし | 1分間×数回 | 姿勢改善、腰痛予防 | |
休憩時間 | 壁腕立て伏せ(壁を使って傾斜をつけたもの) | 10回×3セット | 胸・腕の筋力維持 |
階段上り下り | 5分間 | 心肺機能アップ、足腰強化 | |
帰宅後または寝る前 | スクワット(椅子や壁支えありでも可) | 10回×3セット | 大きな筋肉を使うのでエネルギー消費も大きい |
ストレッチ(肩・腰・脚) | 10分間 | リラックス効果、疲労回復に効果あり |
これらは特別な道具も必要なくて、場所を取らずできるものばかりです。最初は「1日5分→10分→20分」と少しずつ増やすと、継続しやすくなります。
以下の動画は、自宅やオフィスで簡単にできる運動を紹介しています。フォームが分かりやすく、負担が少ないものが多いので、まず見て、真似できそうなものから取り入れてみてください。
これらの動画では、椅子を使ったストレッチや軽い筋トレ、休憩中にできそうなエクササイズが紹介されており、「運動経験があまりない」「時間がない」という人でも実践しやすい内容です。
そもそも通勤時間を運動に活かせないか?
仕事で忙しい人にとって、「しっかり運動時間を確保する」よりも「既にある通勤時間を運動に変える」ことのほうが現実的です。そこで、電動アシスト自転車の利用は非常に有効です。
メリット 坂道や距離が長くても疲れにくい 通勤時間中に体を動かせるため、有酸素運動を自然に取り入れられる わざわざ仕事中や昼休憩中に運動時間を設けなくていい 負荷があまりないため、汗をかきにくく、仕事に支障がでにくい |
法律・ルールの確認
ただ1点注意点があります。2024年11月より新たに、速度・モーター仕様、車道通行のルールなどが定められました。無灯火や二人乗りなど違反した場合、罰則が設けられています。ルールを守れば快適・安全に使えます。久しぶりに自転車を活用する方や普段あまり活用しない方は「【電動アシスト自転車 新法2024年11月施行】知らないと怖い罰則」を読んでからの利用をご検討ください。
継続のコツとモチベーション維持
続けるために大切なポイントも押さえておきましょう。
- 小さな目標を設定する:例えば「週に3日10分歩く」など低めに設定して達成感を得る
- 仲間・環境の力を借りる:パートナーや同僚と運動を約束/アプリで記録し共有
- 記録を取る:歩数計・スマホアプリで毎日の歩数を表示させることで可視化
- ルーティン化する:朝起きてすぐ・仕事終わり・夕食後など特定の時間に運動を組み込む
👉 通勤+運動不足解消+ストレス解消を同時に叶える方法として、自転車通勤は強くおすすめできます。満員電車や渋滞に悩まされている方は一度検討してみてください。
大人の運動不足診断| 「私はどのレベルなのか?」を自分でチェック!

「歩いてるから十分かな」「階段使ってるけど本当に運動不足?」と感じる人へ。どこからが“運動不足”なのか、自分の生活スタイルをもとにチェックできる診断チャートを用意しました。
年齢別平均とも比べて、どこをどう改善すればいいかが明確になります。
大人の運動不足診断チェックリスト(セルフチャート)
以下の質問に答えてみてください。スマホや時計などで歩数や座る時間を記録していればより正確です。
1日の座り時間はどのくらい?
- A:8時間以上
- B:6〜8時間
- C:5時間以下
どちらに当てはまりますか?
1週間の歩数はどのくらい?
- A:5,000歩未満/日平均
- B:5,000〜7,999歩/日平均
- C:8,000歩以上/日平均
どちらに当てはまりますか?
年齢別平均との比較・判定表
判定 | 運動不足度 | 特徴 | 年齢別平均(25〜44歳都市部成人の場合) | 改善アドバイス |
---|---|---|---|---|
A-A(座り8h以上・歩数5,000未満) | 高い | 疲れやすく、生活習慣病リスクも高め | 平均は約6,000〜7,000歩、座位6〜7時間程度 | ・1日10分の散歩を朝に取り入れる ・通勤や昼休みに意図的に歩くルートを選ぶ ・デスクワーク中に立ち上がる回数を増やす |
A-B or B-A | 中程度 | 少し動いてはいるが健康基準には満たない状態 | 上記平均に近いが有酸素運動強度や筋力運動が不足 | ・週2回の強度を上げた運動を加える ・階段・坂道を意識してルート選びをする ・帰宅後スクワットなどを取り入れる |
B-C or C-B or C-C | 低い | 基準は満たしており習慣化も期待できる | 歩数8,000歩以上、座位5時間以下 | ・現在の習慣を維持しつつ、筋力アップの運動も週1回追加してみる |
この判定表は、あなたの生活スタイルがどのレベルにあるかを直感的に把握するための目安です。
たとえば「高い」に該当した場合は、いきなり週150分の運動を目指す必要はありません。まずは座りっぱなしを減らすことから始めましょう。30分に一度立ち上がる、昼休みに5分歩くなど、小さな変化でも血流が良くなり集中力や仕事効率が上がります。
「中程度」に該当した人は、動いてはいるものの、強度が足りない可能性があります。速歩きや階段を取り入れるだけでも効果が大きく変わります。週末に30分〜1時間のサイクリングや軽いランニングを追加するのもおすすめです。
「低い」に該当した人は、現状維持で十分ですが、筋トレや柔軟運動を加えることで体型維持や姿勢改善、疲労回復にさらに良い効果が期待できます。
ポイントは、生活習慣を一気に変えようとせず、段階的に改善することです。
少しずつ習慣化していくことで無理なく継続でき、数か月後には体の軽さや疲れにくさを実感できるでしょう。
歩くだけでは痩せにくいという事実
歩くことは非常に良い習慣ですが、「痩せたい」「脂肪を落としたい」という目的には、「通勤で歩くのに痩せない?効果的な方法とは?」で書いているとおり、歩くだけでは痩せにくい事実があります。歩行だけでは量・強度が足りない場合があります。
理由としては
- 歩行は消費カロリーが比較的少ない(速度・傾斜が低ければなおさら)
- 筋肉量が増えないと基礎代謝の改善が起きにくい
- 長く歩く習慣があっても、他の不活動(長時間座るなど)が多いと健康リスクが完全には減らない
このため、有酸素運動+筋力運動を組み合わせることが理想です。通勤をただ徒歩にするだけでなく、電動アシスト自転車を含めて動き方を工夫することで、健康効果がアップします。
まとめ
運動不足は、糖尿病や心疾患などの生活習慣病リスクを高めるだけでなく、健康寿命を縮める大きな要因です。しかし、週150分の中強度運動(1日30分×週5回の速歩きなど)を目安にすれば、リスクを大きく下げられることがわかっています。
忙しい人ほど「ジムに行く時間がない」と悩みますが、オフィスでのかかと上げや階段利用、帰宅後のストレッチなど隙間時間を活かした運動なら続けやすいはずです。さらに、電動アシスト自転車を使った通勤に変えることで、毎日の移動時間を運動習慣に変えられます。
大切なのは「完璧にやる」ことではなく、小さな一歩を今日から始めること。5分の散歩、1回のスクワットでも積み重なれば未来の健康資産になります。

日本の次世代電動自転車を開発・販売する『MOVE』では日々通勤や趣味で自転車を利用する方・これから検討しようとしている方に向けて役立つ情報をお届けしています。主に「通勤・サイクリング・便利グッズ・運動利用」などニーズに合わせて専門的な知識をもったライターが集まる編集部が執筆しています。ぜひ記事を参考にライドライフをより深く楽しんでください。
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